境界性パーソナリティ障害の人への接し方 いつも変わらない態度で 

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境界性パーソナリティ障害の人にどのように接すればよいでしょうか。接し方のひとつのコツは「いつも変わらない態度で」接することです。

境界性パーソナリティ障害の人の気分はいつも目まぐるしく変化します。

相手にあわせてこちらも一喜一憂したり、同情したり、本人のペースに合わせて盛り上がりすぎるなら、本人の気分の渦に飲み込まれます。

むしろ、本人の「気分のベクトル」を打ち消すような方向、冷静な視点で言葉をかけ、良い時も悪い時もあっさりとした態度で接するほうが長続きし、本人のためにもなります。

冷静と冷淡、あっさりと無関心を混合しないようにしましょう。

失敗例

境界性パーソナリティ障害の人を助けてあげようと思いながらも失敗してしまう最も多い例について考えてみましょう。

最初のうちは熱心に話を聞き、「困ったことがあればいつでも話を聞くよ」、「力になるから、遠慮なく連絡してきてね」といったようなことを言い、助けになろうとするかもしれません。

こうして、知らず知らずのうちに、失敗への坂道を転がり始めます。

良い展開のように見えても、境界性パーソナリティ障害の人が次第に依存度を強め、際限なく助けや関心を求めて来るようになるとどうなるでしょうか。

最初の親切はどこへやら、援助する側もすっかり疲れてしまい、途中で投げ出したり、突き放したりするということが実際に生じます。援助する側とされる側の関係は間違いなく悪化します。

結果として、一番傷つくのは生半可な援助を受けた境界性パーソナリティ障害の人です。

「やっぱり周囲の人間は自分のことを見捨てるのだ」という、間違った認識を強化させてしまうだけで、状況は良くなるどころか、悪化してしまいます。

覚悟はあるか

親切心が仇にならぬよう、熱心に関わる前に、かなりのエネルギーや時間が求められるその関わりをこれから先、5年、10年と続けられるか、自問自答しなければなりません。

中途半端な気持ちで、また安易な親切や同情や自己満足で助けてあげようと接すると結局助けになれず、本人を余計に傷つけてしまうので、十分な覚悟が求められます。

実際、境界性パーソナリティ障害から回復したケースでは、身近に変わることなく接してくれた人がいました。

逆に、本人と一緒に一喜一憂しすぎたり、本人に合わせて態度をコロコロと変えたケースでは、一時的に良くなっても、そのあとで必ずツケが回ってきて、病気が長期化してしまう場合が多く見られます。

気長に変わらぬ態度で見守ってあげられる存在の有無が分かれ目になります。

短い期間で濃く接するより、長い期間、途切れずに、細く長くつながりをもつということが接し方のひとつのコツです。