うつ病 周りの人は心配しすぎず、励まさない

心配しすぎ

うつ病になると患者はとてもつらい思いをします。そのようなときに周囲のサポートがあるかないかによってかなりの差が出てきます。周囲の人たちはどのようにうつ病の患者に接すればよいのでしょうか。できることを考えてみましょう。

神経質になりすぎない

うつ病の人に対して、何を言ったらよいのか、何を言ったらいけないのか、よくわからないので困ってしまう人が多いようです。

風邪などの身体的な病気ならある程度慣れていますが、精神的な疾患を前にするとつい身構えてしまいます。言いたいことをなかなか言えずにお互いの関係が気まずくなることもあるかもしれません。

ですが、精神的な疾患を抱えた人に対して、周囲の人があまり神経質にならなくてもいいようです。

神経質になりすぎると、患者にもその雰囲気が伝わり、「自分の病気はそんなに悪いのだろうか」と不安を強めたり、「自分のせいで周りに迷惑をかけている」と自責の念を抱いたりしかねません。

ですから、周りの人はあまり心配しすぎず、今までどおり自由に接したほうがよいのです。その中でうまくいかないことが生じれば、その都度修正してゆけばよいのです。

ただ、相手を度外視した態度や無視したような対応はすべきではありません。神経質になりすぎないように注意しつつ、うつ病の人の気持ちに気を配るというバランスが求められます。

相手の話をよく聞いてあげること、その人のペースに合わせて対応を考えてゆくようにする柔軟性がこちらの側も求められるのです。

あまり励まさない

つらそうにしている人をみれば、「頑張って」と言いたくなるのが日本人です。

うつ病の人、特に非定型うつ病の場合には、休んで遊んでいるときには元気に見えるのに、いざ仕事、いざ家事、いざ学校、となると急に元気がなくなったり、沈んでしまうように見えるものです。

そのような様子を目にすると、怠けているのではないか、わがままではないか、などと思うかもしれません。そのまま甘やかせば、何もできなくなるのではないかと心配する気持ちも理解できます。

うつ病のことは知っているつもりでも、目の前の現実を見て判断してしまうのはよくある失敗です。

うつ病にかかってしまう人はもともと真面目で誠実な人が多いため、周囲の目から見れば、「以前はあんなにできていたんだから、こんなことができないはずはない」と考えて、「もう少し頑張ろう」などとつい言ってしまいがちです。

周囲の人は自分の理想を押し付けないように注意しなければなりません。早く良くなってもらいたいのはわかりますが、焦りは禁物です。

早くよくなりたいと誰よりも思っているのは患者本人です。下手に「頑張って」などと励まされると、「もう背一杯頑張っている、これ以上どうすればよいのか」といった思いや、「他の人にまた迷惑をかけている」と自分を責めたりしてしまうので気を付けましょう。

回復には精神的なエネルギーが充足されてゆくのを待つ時間が必要です。ですから、「頑張って」ではなく、本人も周囲も焦らずに辛抱して待つ態度が求められるのです。