働く女性のうつ病

キャリアウーマンうつ病

昔に比べ、女性の働く機会が増えて、生涯働き続けることができるようになっています。その分、心の病などのリスクはつきものとなってきました。働く女性が陥る心の病にはどのようなものがあるのでしょうか。そして、どのような対策、予防ができるのでしょうか。

スーパーウーマン症候群

家事や育児と比べて、職場での仕事は、すぐに結果がでて、評価を受けます。能力の高い人ほど周囲の期待も高く、高いポストをまかされるようになります。家庭と仕事を両立している女性の場合、両立させて当然という考え方があります。

人にはできることに限界がありますから、できること以上を要求されると、心身ともに負担がかかります。仕事も家庭も頑張りすぎるあまり生じる心の病を「スーパーウーマン症候群」と呼んでいます。

燃えつき症候群

今まで意欲的に働いていた人がある日突然働く意欲が低下しまったり、ある日突然働かなくなったりする状態を「燃えつき症候群」といいます。燃えつき症候群は別名「バーンアウト」といいます。

バーンアウトは電球が切れたり、エンジンが焼き切れたときに使う言葉です。電球が切れるのも、エンジンが焼きつくのも突然生じることです。燃え尽き症候群も知らない間にだんだんと歩みよってきて、ある日突然発症します。

極度の身体疲労と感情の枯渇が症状で、少し休息をとれば回復するような疲れとは違います。この燃えつき症候群は、自覚症状がないまま、自分の許容量を超えたときについに支えきれなくなって、発症すると考えられています。

また、燃えつき症候群は、自分の努力が報われない時にも起こります。たとえば、末期の患者を親身になってケアしていた人が患者に死なれたときに発症することが知られています。

リストラうつ病

これは、リストラを受けた時に精神的・経済的打撃から発症するうつ病で、中高年男性に多いですが、若い人にも、女性にもみられます。米国人に比べて日本人は仕事がらみの出来事からくるストレスが多いと言われています。

そもそも仕事に対して自分自身の価値を置き過ぎるのも問題があります。リストラ自体は辛い経験ですが、いつまでもくよくよしてもなにも変わりませんから、できるだけ早く気持ちを切り替えることが大切です。

もちろん、リストラうつ病も大変つらいものですから、精神科などで専門家の助けをかりながら乗り越えてゆくことが必要です。

働く女性のうつ病対策

働く女性には、スーパーウーマン症候群や燃え尽き症候群、リストラうつ病などの精神障害がふりかかることがありますが、どのように普段から予防や対処ができるでしょうか。

①親同士で助け合う

仕事をしている母親同士が残業などで保育園の子供を迎えに行くのが遅くなるときに預けあったり、悩み事や愚痴などをお互いに打ち明けたり、ランチに行って気晴らししたりなど、仕事をしている母親ならではの支え合いができると強いです。

②多少の迷惑はつきもの

人は誰でも迷惑をかけたり、かけられたりと持ちつ持たれつの関係です。周囲に迷惑をかけないように多少の気遣いは必要ですが、少しも迷惑が掛からないようにしようとするのは難しいので、はじめから多少の迷惑は認め合うという認識を持つことも大切です。

③夫がやってくれる家事には夫のやり方を尊重する

これは難しいことかもしれませんが、いつも自分がしている家事の方法と夫がやってくれる家事の方法には違いがあることはよくあります。

慣れなかったり、今までのやり方があったりと原因は様々ですが、自分のやり方を強要したり、我慢しきれずに口出し、手出しすると、夫の家事参加は長続きしないと言われています。

④休日は休む

仕事の日に精一杯働いていますから、休日くらいは休まないと休むときがありません。人間には限界がありますから、限界以上になったときに必ずどこかにひずみが生じます。

自分はだいじょうぶと思うかもしれませんが、燃え尽き症候群は自覚がないまま限界を超えたときに突然やってくる病気です。家事もほどほどにして、休日くらいはゆっくりと休んでください。

⑤使えるものは使う

家庭と仕事を両立する人のために、自治体や会社には様々な支援制度があります。意外と知らずに利用しないことが多いですが、支援するための制度ですから、大いに利用するようにしましょう。

言うまでもなく、燃え尽き症候群や、リストラうつ病などで辛い時には、早くに医療機関の助けになるようにしてください。

心の病には先天的・遺伝的なものでなりやすい人がいます。そのような人が発症しやすい環境に長期間さらされると発症リスクは当然増大します。そうでない人ももちろん、ストレスの多い状況にさらされると同様です。

男性にも女性にも言えることですが、心の病は容量オーバーになると発病しますから、各人が自分の置かれた環境をよく分析し、良い結果になるような予防や選択をしてゆくことが求められます。